ワインラヴァーの皆さま。
今週もまるひろワインブログに
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
さて、突然ですが先日
まるひろ川越店ワインコーナーに
ボルドーから来客がございました。

クリュ・アルティザン協会(のちほど説明します)会長であり
メドックのシャトードスモンの
フィリップ・トレソル氏と
右岸 ブライの自然派、シャトー・ローラン・ラ・ギャルドの
オーナー ブルーノ・マルタン氏とそのご子息です。
3名共に初めての来日であり
当社に来る前日は秋葉原(笑)に驚いたとのこと。
その翌日、かねてよりアルティザンワインに力を入れ
両者のワインの扱いがある
当店に遊びに来てくれました♪
※彼らの「日本のデパートを1社見たい」の声で当店を選んでくださった
輸入元である(株)アストル 井田さん、島田さんありがとうございます!(^^)!
ちなみにアルティザンとは職人の意。
世界中の大部分の産地と異なり、
「貴族・大規模生産」や「格付け」に傾倒しがちな
ボルドーにおいて、オーナー自らが畑に入り、
そしてワインを醸造する、いわば
「農家の手造りワイン」です。
そして、クリュ・アルティザンとは
クリュ・ブルジョワ等の格付けと共に
1800年代後半には公式に認められておりましたが
戦時中の混乱期に一時消滅し
近年公式な格付けとして復活した
いわば職人の格付け。
その真摯に畑と向き合い
ワインの品質を向上させることで
この格付け復活に尽力し、
その土地のテロワールを再現するアルティザン達を
まとめるのが
今回来日した

フィリップ・トレソル氏です。
前置きが長くなりましたが、今週は
来日された両名のワインから
先にフィリップ・トレソル氏の作品をご紹介いたします
まずはこちら

(フランス・ボルドー)シャトー・ド・ドスモン クリュ・アルティザン2010
(750ml)
…2,916円
産 地 ボルドー・ACオーメドック
※クリュ・アルティザン格付
品 種 メルロー55% カベルネ・ソーヴィニヨン35% プティ・ヴェルド10%
味わい フルボディ
一日のほとんどを畑で過ごし
車に乗るよりトラクターに乗る時間の方が多い
フィリップ・トレソル氏の看板作品です。

(トラクターより葡萄をおろすフィリップ氏)
2000より除草剤を使用しない
平均樹齢37年の畑から生まれるワインは
チョコ・ミントの印象に
赤果実系の濃い風味が交わり
全体のトーンとして柔らかさをもつ
複雑味ある1本。
畑での真摯な作業が
格付けの概念を凌駕する
素晴らしい作品に仕上がっています。
しかも今回ご案内するのは
グレイトヴィンテージである2010年産
今楽しんでも、もちろん良いですが、
複数購入し、セラーで成長を楽しむのも
おすすめしたい1本です。
またフィリップ・トレソル氏はこれからご紹介するような
遊び心溢れる作品も醸しています。
それがこちら

(フランス・ボルドー)シャトー・ド・ドスモン ロゼ・エピュール
(750ml)
…2,592円
産 地 ボルドー・ヴァン ド フランス
品 種 カベルネ・ソーヴィニヨン50% プティ・ヴェルド50%
味わい 辛口
ロゼイストであるK一押しの
コクありタイプの辛口ロゼ。
このボルドーっぽくないラベルが
とにかくカッコいい!
そしてカベルネとプティ・ヴェルドという
ロゼワインでは異色の組み合わせが
コクと果実味を併せ持つこちらのワインを生み出します。
「エピュール」とは木や石に携わる職人の用語で
最終的な素材に引く‘下書きの線‘のことです。
彼の祖父が大階段を作る専門の職人で、その用語に触れていた
フィリップ氏が自らの赤ワイン以外への挑戦の意味を
込めて名付けました。
これからの季節
生ハムやパテと抜群の相性。
そしてラベルもクールで
極少量生産の限定キュヴェの為
ほとんど見かけることが無いワインということも手伝い
花見の席の隠し玉として持参すれば
注目されること間違いなしの1本。
もう今年の花見は
このロゼで決まりです。
前述したように
格付けワイン中心で成立している
ボルドーでは、このようなドメーヌ的
生産者が注目される事が少ないのですが、
そこは世界一の産地
このような素晴らしい作り手が実は数多くいるのです。
産地だけでなく、作り手それぞれの
個性や信念をしっかりと感じることができる
アルティザン(職人)のワインを
まるひろではこれからも力をいれて
ご紹介していきたいと考えております。
今週はこのあたりで。
次週はご子息が後を継いでくれることになり
大喜びだったブルーノ・マルタン氏のワインを
ご紹介いたします。
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。 |